最近の人気のフォントを考察。(あくまで勝手に独断で)
個人的に今年急激に使用例を見かけるようになったフォントを
軽い気持ちで、ゆるくあげていきたいと思います。
話題の絶対フォント感ではなく直感フォント感で!
DSきりぎりす
従来の TA-キリギリス の強化の強化版フォント。
はるひ学園(フォント)が2010年っぽいのに対し
きりぎりすは2015年っぽい絶妙なさじ加減。
かわいいのに、結構幅広い用途で使われています。
(フォントデザイナー:七種泰史)
くろかね
シンプルなのにポップで今まで無かった、くろかね(フォント)。
TVテロップやゲームでもよく見かける気がします。
割とちゃんとルールあるのに、ざっくばらんで味わいもある。
方向は違うけど、きりぎりすとも共通するラフさが人気の理由かも
(フォントデザイナー:大崎善治)
解ミン-宙
隷書の要素があるのに不思議と優しい雰囲気で、今年に急に増えた気がします。
ある意味、丸明オールドの替わり的に使っている例も多いです。
確かに筆のスピードが丸明オールドと似ているかも思う…
おおおーこういう風に解釈して使うのか〜と関心する日々。
さんずいとか点の部分が本当に綺麗で全体の完成度が高いです。
(フォントデザイナー:金井和夫)
筑紫アンティーク明朝
人気の筑紫シリーズの新しめのフォントです。書籍で多く見かける気がします。
個人的におもしろいと思うのは明朝体と言っている点です。
ウェイトが揃っていないので、分からないのですが、明朝体っぽく無い
線の強弱の付け方だと感じています。「ア」とか先端の処理も独特です。
(フォントデザイナー:藤田重信)
すずむし
すずむしは本当に不思議なフォントです。かわいい系に使われる
のをイメージする人が多いと思うのですが、結構幅広く使われています。
やっぱりきりぎりす(フォント)と同じでルールだけには捕らわれない
絶妙なアンバランス感があって、そこが暖かみと深みを出している気がします。
(フォントデザイナー:豊島 晶)
ニューシネマA
ちょっと急に増えすぎていないといくらいシネマ系書体の使用頻度が上がってます。
映画とは無関係に、TVで人がしゃべっているという意味で使われてだしてます。
もしくは手書き、手作りを表す意味で使われ出してます。つまるところ
手書きフォントの決定打の意味合いが強いんです。とても面白いです。
(フォントデザイナー: 佐藤英夫)
タカハンド
不思議と目にすることが増えているタカハンド。僕も好きな書体です。
しかし僕以上の年齢の人にはタカハンドってブームの過ぎた時代を想像しがち。
だけど若い人は全然見える物が違うんだろうなと思うし、良い物は
やっぱりよく使われるな、としみじみ考えることも増えました。
再ブーム間近なのかもしれません。
(フォントデザイナー: 高原新一)
凸版文久ゴ

凸版というフレーズも魅力な、さりげなく個性的なゴシック体。
横組みの筆使いの流れを意識した、先端処理が特徴的です。
全体的にも、ほどよい「かな」の大きさで現在のトレンドや
本来の読みやすさなどセンスのいい書体です。
こういった自然さが今の時代に受け入れられるのもよく分かります。
えれがんと
某アイドルにも使われている”かわいい”を表す1976年公開の定番書体です。
本来長体だったデザインを明朝体の漢字と合わせるために、昔にリニューアル。
その結果、エレガントよりキュートの色合いが強くなっています。
雰囲気的に伝説の書体タイポスにも似ているのですが、実はタイポスそんなに
買ったけど使って無くて、えれがんとの方が使うこと多いです。
(フォントデザイナー:佐藤豊)